モスクワで村上隆氏の展覧会、「カワイイ」の裏に隠された独自の世界観
9月29日、モスクワの現代美術館「ガレージ」で、現代美術家・村上隆氏の大規模な展覧会が始まった。村上氏は言わずと知れた、日本だけでなく世界のアートシーンにおけるスーパースターだ。展覧会には、「やさしい雨が降る」という詩的なタイトルがつけられている。このフレーズ (There Will Come Soft Rain) は、20世紀初頭の米国の女流詩人、サラ・ティーズデールの詩からの引用だ。この詩は雨についてのもので、雨上がりには人ではなくて、自然が残ると謡っている。SF小説家レイ・ブラッドベリの短編小説にも、同じタイトルのものがある。詩も短編小説も、「終末の後」を象徴するものだと考えられている。スプートニク特派員は展覧会を訪れ、村上氏と、展覧会を企画したキュレーターにインタビューを行なった。